食中毒を起こす代表菌種
菌種 | 最適温度 | 殺菌 温度 |
時間 | 特徴 | 性質 | 対策 | |
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腸炎ビブリオ | 35~38℃ | 80℃ 100℃ |
15分 数分 |
5℃では死滅はしないが 増殖もしない |
好塩菌 真水に弱い |
真水でよく洗う 素手で調理しない 手袋、マスク、帽子着用 |
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ブドウ球菌 | 10~45℃ | 80℃ | 30分 煮沸 |
菌が死滅しても毒素☆下記注記(エンテロトキシン)が残る | 酸性、 アルカリに強い |
真水でよく洗う 素手で調理しない 手袋、マスク、帽子着用 |
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サルモネラ菌 | 25℃常温 | 65℃ | 30分 | 低温には非常に強いが 熱には弱い |
乾燥に強い | 充分な加熱と 調理後すぐ食べる |
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病原大腸菌 (Escherichia coli) |
~38℃ | 68℃ | 30分 | 菌が死滅しても毒素(エンテロトキシン)が残る | 人から人へ 感染する |
充分な加熱 (食品芯温75℃1分以上) |
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侵襲性大腸菌 (EIEC) 毒素原生大腸菌 (ETEC) 病原性大腸菌 (EPEC) |
赤痢と 同症状 コレラと 同症状 サルモネラと 同症状 |
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カンピロバクター菌 | 30~46℃ | 65℃ | 30分 | 10℃以下の低温でも長時間生息する ヒトや動物の腸管内が最適環境 |
微好気 | 熱、乾燥に弱い 長期冷蔵は避ける |
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ボツリヌス菌 (Clostridium botulinum) |
i菌群 | 10℃ | 120℃ | 4分 | 抵抗性の強い芽胞を生産する、芽胞を生産すると左表の通り非常に強い耐熱性を持つが80℃20分で不活化される | i菌群は芽胞を生産し易い | 喫食前の毒素の不活化 (80℃20分以上) |
ii菌群 | 3.3℃ | 80℃ | 6分 | ||||
iii菌群 | 15℃ | 100℃ | 15分 | ||||
ウエルシュ菌 | 20~40℃ | 80℃ | 30分 | 菌が死滅しても毒素(エンテロトキシン)が残る | 耐熱性 嫌気性 |
煮沸中に攪拌 調理後すぐ食べる 室温放置は避ける |
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セレウス菌 | 25℃常温 | 63℃ 100℃ |
30分 1分 |
嘔吐型→米飯、フライドライス 下痢型→食肉製品、野菜、プリン、ソース |
充分な加熱調理 調理後すぐ食べる |
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エルシニア菌 | 0~27℃ | 63℃ | 30分 | 5℃でも生息 | 低温細菌 | 熱、乾燥に弱い 充分な加熱調理 |
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ナグ ビブリオ菌 (NCG) non-cholera vibrio |
35~38℃ | 60℃ | 15分 | 菌が死滅しても毒素(エンテロトキシン)が残る | 食塩濃度 1~1.5℃指摘 |
充分な加熱 | |
経口伝染病 コレラ (Vibrio cholerae) 赤痢(Shigella) 腸チフス (S・typhi) パラチフス (A・B・C分類) 急性灰白髄炎 (ポリオ) |
参考 ※細菌の中には、芽胞を形成すると非常に耐熱性、及び耐寒性が強くなり、 通常の加熱温度等では殺菌できないことがある。 ※同一細菌でも菌種により、耐熱性、耐冷性、等が著しく変化するので上記は代表菌種による。 ※食中毒菌のほか、伝染病菌による擬似症状を見る場合がある。 ☆エンテトロキシン…食中毒菌が生産した毒素 |